当院では、部活動や習い事でスポーツをする学生の患者様も多くいらっしゃいます。そんなお子様の保護者の方で毎日のお食事について悩んだことはありませんか?
運動をする学生はスポーツでの活動量が盛んであると同時に、成長のスパート期でもあります。
運動をしていない学生の場合は、成長期であっても食事と補食を十分に食べることができれば、エネルギー不足になることはありませんが、運動をしている学生の場合は、運動による消費エネルギーを余分に摂取する必要があります。つまり、生活に必要なエネルギーと発育に必要なエネルギーを確保した上で、プラスαが運動で消費されるエネルギーの部分になるというイメージを持つことが大事になります。
※1 中村 誠(2018年) 『理論と実践 スポーツ栄養学』 株式会社 日本文芸社 より
このバランスが上手く取れていないと、成長に支障をきたしたり、怪我をしやすくなったりします。そこで正しい知識をつけて毎日のお食事の参考にしていただけたらと思います。
栄養素には大きく分けて2つの役割があります。
①骨や筋肉をつくる ⇒ タンパク質・ビタミン・ミネラル
②エネルギーになる ⇒ 糖質・脂質
まずは、①骨や筋肉をつくる栄養素を詳しく説明していきます。
【タンパク質】肉・魚・卵・大豆製品
成長期の子どもに必要な1日のタンパク質量は、体重1kgあたり1.5~2.0gとされています。例えば、体重55kg場合、1日に82.5~110gのタンパク質が必要になります。
これを1日で摂る為には・・・
1食に手のひら2つ分が必要となります!
【ビタミン】野菜類・果物類・肉魚類
【ミネラル】赤身の肉魚・小魚・乳製品・貝類
ビタミン・ミネラルは、体を建物と例えると・・・
建物(体)を作る大元のコンクリートがタンパク質、鉄骨や釘・ネジなどの骨組みをつくる部品がビタミンやミネラルになります。部品が足りないと丈夫な建物が出来ません。
そのため、これらの栄養素をバランスよく摂ることで丈夫な体が出来るのです!
※1 中村 誠(2018年) 『理論と実践 スポーツ栄養学』 株式会社 日本文芸社 より
次は、②エネルギーになる栄養素の紹介をします。
【糖質】米、パン、麺類、いも類、果物
糖質は、消化が良いので部活動などの練習前に摂るのに最適です。特に、練習量が多い日にはエネルギー不足を防ぐために、多く必要な栄養素です。
【脂質】バター、植物油、マヨネーズ、肉魚の脂質
脂質は1gあたり9kcalと他の栄養素の2倍と効率よくエネルギーの確保が可能です。しかし、消化に時間がかかるため、運動前の摂取は避けた方が良いでしょう。
これらの2つの役割をふまえて、運動をする学生は、タンパク質・ビタミン・ミネラルをバランス良く摂り、身体の発育に備えながら、糖質や脂質にて生活のためのエネルギーと運動のためのエネルギーを確保する必要になります。そのためには、1日3食の食事だけで摂るのは難しい為、積極的に間食を取り入れていきましょう。
「間食」と言えば、甘いスイーツやスナック菓子などの「おやつ」というイメージを持たれるかも知れませんが、この場合の間食は「補食」を意味し、3食では摂取しきれない必要な栄養を補う食事だと捉えましょう。
例えば、運動の1時間前には、バナナやカステラなどの消化の良い糖質にて運動で使うエネルギーを補給し、運動後には具入りのおにぎりなど糖質とタンパク質にて消費したエネルギーの補充と、疲労した筋肉の修復や体づくりの材料を補給するといった補食の摂り方を行っていきましょう。
当院の自由診療greenでは、栄養相談のプランがございます。
また、自由診療greenにはオーソモレキュラー栄養療法を学んだ認定ONP栄養カウンセラーが勤務しており、実際の食事記録や個人の情報をもとに栄養カウンセラーが適切なアドバイスを行います。気になる方は、自由診療greenのページをご覧ください。
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